「慈しみの瞑想」についてレポートを書く機会があったので、少しシェアさせていただきます。
生きとし生けるものすべてを思いやる慈しみの瞑想。
その対象には地を這う蛇やサソリ・獣なども含まれ、自分に害をなすかもしれないそういった存在に対しても、慈しむこと=思いやりを向けること、つまり注意深くなることによって、自分の一挙手一投足に気を配るようになる・・・そうするとうっかり蛇の尻尾を踏みつけて怒った蛇に噛まれるといったことも避けられるというのです。
相手を思いやることは、自分の身を守ることにも繋がるのだというブッダの教え。慈しみの瞑想の始まりは、森の中で修行する者たちへの護身術として伝えられたのそうです。
いかなる生物生類であっても、怯えているものでも強剛なものでも、悉く、長いものでも、大きなものでも、中くらいのものでも、短いものでも、微細なものでも、粗大なものでも、目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに住むものでも、近くに住むものでも、すでに生まれたものでも、これから生まれようと欲するものでも、一切の生きとし生けるものは、幸せであれ。
何びとも他人を欺いてはならない。
たといどこにあっても他人を軽んじてはならない。悩まそうとして怒りの想いをいだいて互いに他人に苦痛を与えることを望んではならない。
あたかも、母が已が独り子を命を賭(か)けて護るように、そのように一切の生きとし生れるものどもに対しても、無量の(慈しみの)意(こころ)を起すべし。
また全世界に対して無量の慈しみの意を起こすべし。 上に、下に、また横に、障害なく怨みなく敵意なき(慈しみを行うべし)。
「スッタニパータ(ブッダの言葉)」より
Peace.