コロナウイルスと正常性バイアス

コロナウイルスと正常性バイアス

災害心理学などで使われる「正常性バイアス」という言葉があります。
バイアスというのは平たく言えば「思い込み」や「偏った考え」のこと。

人は予期しない事態に対面すると正常性バイアスがかかり「これは何でもないことだから大丈夫」と思い込み、危機回避のための判断が遅れてしまうことがあります。
たとえば、災害時に避難勧告が出ても、すぐには動かないといったことが起こります。

正常性バイアスは、ストレスから心を守るために人間に備わった必要な機能です。
日常のちょっとしたことでビクビクしていては神経が持ちませんから。
しかし今のような非常時にはこの機能がマイナスに働いてしまうことがあります。

「そんな大袈裟な」
「自分には関係ないことだ」
「自分の住んでいる所だけは安全」
「今まで大丈夫だったからまだ大丈夫」
「まさか自分がひどい目に遭うわけがない」
「皆がやってるから自分もやっていいだろう」

…そんな思いがよぎったら「いま自分は正常性バイアスがかかってるのでは?」と行動する前に一呼吸おいてみると良いかもしれません。

コロナウイルスと正常性バイアス

気を引き締めること・緩めること。
どちらも大事ですが、「こんな時だからこそ」を履き違えないよう、責任ある行動をしなくてはと思います。

4月もほとんどのスケジュールが中止になり、何かしないと という気持ちもありますが、今は「何もしないこと」も社会のためにできることのひとつ。
何もしないことで感染拡大を防ぎ、人の命を救っているのだと考えようと思います。
Stay Home, Stay Safe.

Peace.