外出自粛による巣ごもり生活で本を読む機会が増えました。
最近読んだのはこの本。
『病気の社会史 文明に探る病因』
ハンセン病、ペスト、コレラ、結核、梅毒、脚気、癌…
産業、工業、交易、貧困、戦争などと共に出現してきた疾病の歴史や背景が描かれています。
ウイルスそのものの存在だけでは病とはいえず、それにかかる人間がいて、またそれが広がる社会的要因が揃ってはじめて疾病になると。
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「病気は文明が作り、病気が文明を作る」
「疾病もひとたび強力な権力の渦のなかに巻き込まれると、かえってその問題の本質が見失われる危険をはらんでいる」
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90年代に書かれた古いものですが、読みやすく示唆に富んだ本でした。
具体的なウイルス対策などが書かれているわけではありませんが、いま起きていることを俯瞰してみるのに良いかもしれません。
Peace.